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生きづらさについて考える

9784620325989

生きづらさについて考える

著者/内田 樹
出版社/毎日新聞出版
サイズ/304ページ 18.5*13cm
発行(年月)/2019年8月

販売価格 ¥ 1,760(本体 ¥1,600)

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この国の「暗さの原因」がわかれば、 次に打つ手が見えてくる

今の若者たちはほんとうに厳しく、生きづらい時代を生きていると思う。著者が10代だった1960年代は明るい時代だった。米ソの核戦争が始まって世界が滅びるのではないかという恐怖が一方にはあったが、そんなことを日本人が心配しても止める手立てもない。「どうせ死ぬなら、今のうちに楽しんでおこう」という半ばヤケクソの、ワイルドでアナーキーな気分が横溢していた。だから、自由で、民主的で、いろいろな分野で次々とイノベーションが起きるとても風通しのいい時代だった。

今の日本の社会はそれに比べると、とても風通しが悪い。息が詰まりそうだ。世界は移行期的混乱のうちにあり、あらゆる面で既存のシステムやルールが壊れかけているのに、日本の社会はその変化に柔軟に対応できず、硬直化している。誰もが「生きづらさ」を感じている。それはなぜなのか。どうしたらよいのか。

思想家・内田樹がその原因を解きほぐし、解決のヒントを提示する。時代がどうあれ生き延びて、生き延びてゆくためのウチダ流哲学。


<目次>
第1章 矛盾に目をつぶる日本人
私たちは歴史から何も学ばない/小津安二郎の写真から/「黒船」を歓迎する感性/知性を憎む知識人/隣国に学ぶことを忘れた日本/僕が家庭科を大事だと思うわけ/空虚感を抱えたイエスマン/情理を尽くして説く――書き手に求められているもの/「新潮45」事件を振り返る/無言でも無駄話でも「会議」になる

第2章 気が滅入る行政
日本社会全体が「株式会社化」している/安倍政権と米朝対話/#MeToo運動は「セクハラ狩り」か/思考停止のためのルール/ビンボくさい日本のカジノ/水は誰のものか/崩壊へのタイムリミット/大阪万博という幻想/60年代は一億総思い込みで上昇した/東京五輪のために「サマータイム導入」の愚

第3章 ウチダ式教育再生論
「教育」まで株式会社化したこの国の悲劇/格付けできないのが「知」/企業が望む「即戦力」の正体/「イエスマンシップ」に屈した教職員/街場の東大論/「金魚鉢」のルールとコミュニケーションの誤解/「最悪の時代」を生き抜くための学び方

第4章 平成から令和へ生き延びる私たちへ
平成から振り返る、昭和的なもの/ウチダ式ニッポン再生論――東北に優先して資源を集中させよ/学校の「安全神話」が起こす悲劇/天皇というフィクション 「天皇主義者」宣言について聞く――統治のための擬制と犠牲/ニッポン「絶望列島」化――「平成」の次を読み解く /再びアメリカに敗れた日本――「平成」を総括/日本人の「自由」を再定義する/中国の若者よ、マルクスを読もう

第5章 人生100年時代を生きる
破局の到来/定年後をどう生きるか/街場の2019年論

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