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9784582838299
残夢童女 石牟礼道子追悼文集
著者/石牟礼道子資料保存会(編) 出版社/平凡社 サイズ/256ページ 発行(年月)/2020年2月
販売価格 ¥ 2,750(本体 ¥2,500)
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他人の苦しみをわが苦しみとする「悶え神」
地元熊本で作家と日常をともにした仲間たちの声は、ジャンルをこえた多様な書き手たちの声と響き合い、一冊のうちに鮮やかな像をなす。それぞれが大切に抱きしめる作家の遺産を未来へ繋ぐための、石牟礼道子読本。 「だから病気だけじゃなくて、暮らしの在りようから周辺の人間関係から、全体を捉えようと、制度社会からこぼれ落ちるものを手で掬い取ろうとしているようにみえる。それは物語の視点というか、慈悲の現れというか、寄り添う姿勢だったと思う」 「嘘っぽさに私自身が耐えられなくなった。自分をごまかせなくなった。認めるしかなくなった。それはさっき言った道子さんの『受難』という捉え方も、私たち自身を解放していく方向だと思う」 (緒方正人「不思議な体験」より) 「なぜ繰り返し食べ物のことを書いたのだろう。書かずにはおられなかったのだろう。『苦海浄土』全三部には、水俣の惨禍とともに入れ替わり立ち替わり無数の食べ物が登場する。あをさの熱い汁、茹でた巻貝、潮で炊いた飯、鯛やおこぜのぶえんの刺身、藁づとのにぎりめし、だしじゃこ、団子、蜂蜜…不知火の潮騒が香り、のどがなる」 (平松洋子「魂入れの振る舞いとして」より) 3部立て。第1部は作家と日常を共にした地元の人々、第2部は執筆活動を通じて交流のあった人々による。第3部は独立した石牟礼道子論として秀逸なもの。著者三回忌に合わせて刊行。 - - - - - - - - - - - - - - - - <関連書籍> 『されく魂』 『アルテリ 六号』
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