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9784422390048
人類堆肥化計画
著者/東千茅 出版社/創元社 サイズ/256ページ 18*13cm 発行(年月)/2020年10月
販売価格 ¥ 1,870(本体 ¥1,700)
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堆肥になる その響きの甘美さ
生きることの迫真性を求めて、都会から奈良の里山へ移り住んだ若き農耕民が構想する、生き物たちとの貪欲で不道徳な共生宣言。一般に禁欲や清貧といった観念に結び付けられている里山を、人間を含む貪欲な多種たちの賑やかな吹き溜まりとして捉え直し、人間と異種たちとの結節点である堆肥を取り上げながら、現代社会において希釈・隠蔽されている「生の悦び」を基底から問い直す。本当に切実な問いと、根底を目指す思考とを、地についた生活に支えられた文章で表した、読む人に鮮烈な印象を与える第一著作。 「もとよりわたしは何者でもなく、何者かであろうとも思わない。当然、守るべき社会的立場など持ち合わせていない。しかし、だからこそ語りうる言葉があると思う。わたしは何の実績もない無名の落後者に違いないが、土の上では誰でも一匹の生き物なのであり、地位や肩書はかえって邪魔なものだ。わたしがつねに求めているのは、お行儀のいい言説ではなく、「ほんとうに切実な問いと、根底を目指す思考と、地についた方法」だけである。」(あとがきより) <目次より> はじめに 登場生物 腐臭を放つ 腐敗の先の里山生活 腐っている里山 氷砂糖も欲しがる 一三八億年の蕩尽 春 堆肥へ 自己堆肥化願望 欣求壌土 生物学的腐敗と道徳的腐敗 腐爛生体 夏 世界に逆らう 着陸する 移り住む 紛れ込む 森下さんとのあれこれ 秋 〈土〉への堕落 生前堆肥 伝染する堆肥男 扉を開く 寝転ぶ 甘やかす 同じ穴の貉たちを愛しぬく 希望の闇のほうへ 冬 おわりに
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