書籍

これがわだすらの話だよ。

忘れたいことがある。忘れられないことがある。福島から語られる「いま」の声は、死者の声を響かせながら、未来へと向かう。『想像ラジオ』の著者による、21世紀の『苦海浄土』。


「死者を置いて先に進んでいくのではなくて、死者と生者が同じ空間で存在することはあってもいいんだっていうのは、救いというか、たぶん家族を亡くした人にとってはようやく許されたみたいな感じだったと思うんです。」(「a flower」より)


「要は原発事故があって、助けられた命も助けられなかったという・・・(中略)無念さだったり嘆きだったり悲しみだったり、それが怒りになってるとか、本当に人と接してそういうことをひしひしと感じているんですよ、今も。ええ、今もです。今も行き場のない嘆きみたいなことを、この人はすごく話したいんだろうなという感じとか、時間が経てば人はそれなりに忘れるだろうとは思うんですけど、まだそれは福島にあるんです。」(「a farmar」より)


<目次より>
WITH COWS

THE MOTHERS

RADIO ACTIVITY

a flower

A LIFR OF A LADY

a farmer

THE LAST PLACE

a dancer

おわりに