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だんまり、つぶやき、語らい じぶんをひらくことば

9784065252895

だんまり、つぶやき、語らい じぶんをひらくことば

著者/鷲田清一
出版社/講談社
サイズ/98ページ 19*12.5cm
発行(年月)/2021年10月

販売価格 ¥ 1,100(本体 ¥1,000)

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じぶんのもつれることばが そのままで受けとめてもらえた

 ことばを、
  ・だんまり
  ・つぶやき
  ・語らい
 の三つの層で考えてみるというお話に入ろうと思います。
 最初にひとつだけ質問させてください。
 みんな、ことばって好きですか? 好きなひと、ちょっと手を挙げてくれます?
 はい。ありがとう。
 嫌いなひとは?
 あら……。そうか、どちらでもないひとが圧倒的に多いみたいですね。
 ことばが嫌いなひとがものすごく少ない。これ、ちょっと驚きです。
 ぼくはですね……じつはことばが苦手、というか、嫌いな人間なんです(笑)。
 それで、いまの若い世代の人って、ぼく以上に嫌いなのかなって思っていたんで、虚を衝かれました。
 でも、みなさん。だれかとしゃべる、ひとと話すことって、読むとか書くよりしんどくないですか?
 しゃべりたくないときでも、黙っていると場から浮いてしまうんじゃないか。
 メールが来たらすぐ返さないと、なんか悪くとられてしまうんじゃないか。もうつきあってもらえなくなるんじゃないか
 とか、いろいろありそうですね。
 しゃべりたくないときには黙っている、しゃべりたくなったら口をひらくのがいちばんラクだと思うのに、なぜかいつもしゃべらないといけないような空気みたいなものがある。ぼくはそれを敏感に感じるほうです。
 ことばって面倒くさいじゃないですか。
 じゃないですかって、挙手をみるかぎり、みなさんのほとんどがそう思っていないようですから、ちょっと困るところではありますが(笑)、ぼくは、ことばってすごく面倒なものだと思ってきたんです。
 というのは、たいていの場合、ことばのほうが過剰か過少であり、ピタリ、ズバリはまずない。

 2020年10月15日、コロナ禍のなか愛知県立一宮高等学校でおこなわれた講演の記録。碩学のあたたかい語りかけと生徒たちの真摯な応答に読者はいつしかわが身をふりかえることだろう。


<目次より>
最初はマスクの話から
なぜ顔を覆うものと、顔そのものとを同じことばで呼ぶのか
ことばって面倒くさいじゃないですか
記憶は脚色される
チグハグでアヤフヤだけど……
「名前のない学校」で
家族インタビュー
「あいつら、ほんとうは弱虫とちゃうか」
寺山修司はこう言った
いちばんつらいことば
「神戸のひとがうらやましい」
出したり引っこめたりの感触がだいじ
固有名詞と呼びかけ
命名・襲名・改名
京都市立芸術大学の卒業式
物語(ストーリー)として編まれるこの“わたし”
ストーリーがゆらぎ、傷つくとき
じぶんが壊れないように支えてくれるもの
河合隼雄先生の「ほう」
時間をあげる
ちがう語り口で話す
心がけてもらいたいことは、たったひとつ

   生徒とことばを

友だちから相談されることが多いんです
ことばと「場」への責任
じぶんがなくなるまで影響下に入ってみる
「時空を超えた語らい」
ことばに道をつけてもらう
直感はね、意外と正しいんですよ
答えはすぐに出さなくてもいい

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