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書籍

ぼくの伯父さん

9784908155062

ぼくの伯父さん

著者/伊丹十三
出版社/つるとはな
サイズ/295ページ 19*13cm
発行(年月)/2017年12月

販売価格 ¥ 2,200(本体 ¥2,000)

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まだ、こんなにありました。

稀代のエッセイスト、伊丹十三の単行本未収録エッセイ集。

食卓の作法、料理の秘訣、服選びに着こなし、日常に見るヨーロッパ文化、子育てから性教育、スポーツに社会問題、組織論・・・。あらゆるテーマを見逃さず、調べて観察し、自分の頭で考えたすえに、わかりやすく、やわらかく、おもしろく書いた。

没後20年を機に、単行本未収録の優れたエッセイを、伊丹十三記念館(松山市)の全面協力を得て、一冊にまとめた本書は、四半世紀ぶりの伊丹十三の新刊。

どうしてこれが本に収録されなかったのか。へえ、こんなこと書いてたんだ。これはちょっとびっくりだな。時の流れを感じて懐かしいものもあれば、時を経てもなお、その慧眼に驚かされるものもある。

父・伊丹万作が逝去した後、13歳の時に、『映画藝術』誌の依頼で書いた「父の思い出」や、伊丹十三記念館の収蔵庫で発見された生涯をふりかえるような未発表の生原稿、4篇も収録。

雑誌連載時の伊丹十三によるイラストレーションを多数掲載。イラストレーター・和田誠氏との笑える共作「人生劇場 血笑篇」や、直筆の原稿用紙、愛用の文房具などもカラーページで紹介。

 総じて、子供は玩具よりも本物を好むように思う。
 電話、カメラ、テープレコーダーなどを
 ひねくりまわして飽きることがない。
 鋏や刃物にもひどく興味を持つようだ。
 私ども夫婦は子供が二歳くらいの時、
 決心して鋏を使うことを教えることにした。
 「使ってもよろしい」と、先ず許可を与える。
 ただし、鋏は非常に危いから、
 使う前に必ずカァチャンの許可を得ること、
 使う時には床に座って使うこと、
 鋏を持っている時はソロソロと歩くことなどを
 約束させて鋏を使わせた。
 (ついでながら、子供に対する時には、
 言葉遣いをできるだけ肯定形にもってゆく努力が
 必要であると思う。
 試みに、右の内容を否定形でいってみようか。
 カァチャンがいいっていわなきゃ使っちゃダメ。
 立ってる時は使っちゃダメ。
 持ってる時には走っちゃダメ
 --- これでは家の中が小うるさくてやりきれぬ)。
     「おなかの赤ちゃん、何してる?」より

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