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9784096822654
猪熊弦一郎のおもちゃ箱
著者/丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(監) 出版社/小学館 サイズ/256ページ 22*15.5cm 発行(年月)/2018年2月
販売価格 ¥ 2,970(本体 ¥2,700)
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美術館には街の教会のような力がある
「いのくまさん」 香川ではそう呼ぶひとが多いという、画家・猪熊弦一郎さん。その名は知らずとも、三越の包装紙を目にしたことのあるひとは多いはず。「華ひらく」 と題された包装紙は、いのくまさんと「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんのコラボレーションによるものです。 パリでマティスに師事し、藤田嗣治から「ちゃん」づけで呼ばれる仲だったいのくまさんは、多くのひとから愛される、自由な絵を描く、自由なひとでした。道端で拾ったゴミも、お菓子の包み紙も、彼の手にかかれば美しいオブジェに。常に二人三脚だったパートナーの文子さんをモデルに、たくさんの絵を描きました。描く対象はいつでも「自分の愛するもの」。90歳で亡くなるまでロックを聴きながら、明るく明るく生きました。 本書には、時代を追って紹介する愉しい作品の数々や、世界中で集めたビンや小物などのコレクションなど、見ているだけで明るい気持ちになる作品と、こころあたたまる物語が収められています。「美のわかる人を育てたい」 子どもたちに向けられた、いのくまさんの眼差しの優しさといったら! 長らく絶版だった 『画家のおもちゃ箱』 を再収録。美しい写真も多数掲載。いのくまさんの生き方に触れ、こころ晴れやかになる本です。 誰も彼も自分の仕事を 大事にしていれば いゝ世の中は 自然につくられてゆくと思う。 ひとりひとりがリラックスして思い思いの時間を過ごし、 優れた芸術作品を自由に好きなだけ見ることで、 不思議と生き返ったような心持ちになれる。 子供の世界のなんと正直で、ホホエマシイことか。 私は出来上がった1枚1枚をとり上げて、 心から純な心にかえり、 きれいな笑いが次々にこみ上げてきた。
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