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9784582837780
綾蝶の記 あやはびらのき
著者/石牟礼道子 出版社/平凡社 サイズ/328ページ 19.5*13.5cm 発行(年月)/2018年6月
販売価格 ¥ 2,860(本体 ¥2,600)
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文字にすれば遠くまで伝わるから
『花びら供養』に続くエッセイ集第二弾にして追悼の書。『全集』未収録の文章のほか、インタビュー、対談、書評を収集。石牟礼道子作品に通底する、文字以前の世界との目眩く共振、陽光の中の闇に瞬く言霊の旋律に、今こそ出逢い直したい。編集・:渡辺京二。 「この世にまだ、いのちを得ぬものたちの世界に、 半ば身を置いている、という感じが、 もの心ついて以来ある。 自分は海の中に漂うものである、 あるいは闇の中の無意志の意志なのかもしれぬ という思いがそれに重なる」 「半ば盲いてから、光や色彩が、 いや闇でさえも音符や言霊を伴って蘇るようになった。 全盲になったら、それらはどんな風にやってくるだろう」 「水俣病の患者さんもそうですが、 神様ていうのを信じてるんですね。 一つの宗教を信じてるというんじゃなくて、 魚も神様で、 海にはもちろんえびすさまという神様がいて、 草にも石にも神様が宿ってて、 ともかく命のあるもの、 普通ないと思われるもの、 物質と思われてるものにも 全部命があるというふうに 水俣の人たちは思っている」 「私は、人類という言葉は使いたくありません。 人間も含めて全て生類で、 私は、生類たちには魂があると思っています」 (本文より) <目次より> 第一部 光 光の中の闇 わが原風景 手形の木 見田宗介さんへ 祖様でございますぞ もうひとつのこの世とは 魂の珠玉たち 外車の船 不思議なる仏法 憂悶のたゆたい 現代の恋のさまざま 「狂」 「わが国の回復を」 第二部 祈 魂がおぞぶるう いま、なぜ能『不知火』か 水俣から生類の邑を考える 国の情はどこに 道づれの記 「鬼勇日記」を読む 「わが戦後」を語る 近代の果て 三・一一以降を生きる 第三部 歌 風流自在の世界 『梁塵秘抄』の世界 『梁塵秘抄』後書について 後白河院 大倉正之助さん 沢井一恵さんのこと 地の絃 神謡集その一、沢井一恵さんの箏 言葉に宿り、繋いでいく精神 書くという「荘厳」 含羞の句 私の好きな歌 [対談]言葉にならない声 × 池澤夏樹 [対談]苦しみの淵に降り立つ音 × 坂口恭平
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