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9784909753014
贈与と共生の経済倫理学
著者/折戸えとな 出版社/ヘウレーカ サイズ/400ページ 19.5*13.5cm 発行(年月)/2019年1月
販売価格 ¥ 4,180(本体 ¥3,800)
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真の自由とは
埼玉県小川町の有機農業者・金子美登さん。40年に渡り 「お礼制」 を実践してきた。お礼制とは、生産者と消費者の間で直接関係を取り結び、農産物を流通させる仕組みのこと。その際、農産物を売買するのではなく、贈与と返礼というかたちをとる。その思想や育んだ歴史、背景を探る中で見えてきた、「もろともの関係性」 とは? 経済合理性の中で切り離されたひとびとが再びつながり、尊厳と自由を取り戻す。経済学者・ポランニーの思想を手がかりに、お礼制を作り出してきた関係性に着目、その倫理的意味を考察する意欲作。 自然のとてつもない時間の長さと、 そこにぽつんといる人の人生っていうものを わかって生きている、農家の方は。 (本文より) <目次より> 序章 「お礼制」と人間的解放 第1部 一人の決意が地域を変えた 第1章 挫折から復活へ―金子美登の物語 1 「有機の里」霜里農場の特色 2 霜里農場前史 3 金子美登の原点 4 生態系農業の確立を目指して 5 自給区構想と会費制 6 会費制のスタートと失敗 7 「お礼制」のはじまり――農夫の再スタート 第2章 消費者はなぜお礼制を求めたか―尾崎史苗の物語 第3章 開かれた「地域主義」―霜里農場を取り巻く人びと 1 地域とは何か 2 遊びと仕事と生きがい―酒蔵の旦那、中山雅義 3 関係性の見える仕組みづくり――豆腐屋の後継ぎ、渡邉一美 4 地域を変えた村の長老――集落の慣行農家、安藤郁夫 5 法人格という人格をもつ企業―― OKUTA社長、山本拓己 第2部 「お礼制」の可能性 第4章 生業からみる「お礼制」 1 農家生計の歴史的連続性からの視座と禁忌作物 2 市場《交換》/非市場《贈与》の関係性 第5章 「お礼制」が農民にもたらした二重の自由 1 自然との関係性における自由 2 人との関係性における自由――農産物の価格と値づけ 第6章 「お礼制」の仕組みと意義―生産[者]と消費[者]の関係 第7章 人間の動機と経済合理性―ヴァルネラビリティというつながりの起点 1 弱者の生存戦略としてのモラル・エコノミー 2 変容する人間の動機――生存から生きがいへ 3 合理的経済人を問い直す 4 ヴァルネラビリティ――不確実性を抱えて生きる 5 地域に根差すこと、ふたたび埋め込まれること 第3部 「お礼制」に埋め込まれた「もろとも」の関係性 第8章 ポランニーの「埋め込み命題」と「もろとも」 1 環境と経済の相互作用をめぐる経済学的アプローチ 2 宇沢弘文とポランニーの共通点 3 「もろとも」が意味するもの 4 経済を社会関係に埋め戻す――ポランニーの思想 第9章 責任・自由・信頼 1 非対称的関係性を乗り越えるための「もろとも」 2 技術と時間 3 「もろとも」の関係性における責任をめぐって 4 「覚悟して受け入れること」と自由 5 「埋め込み」から「もろとも」へ
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