絵本

この広い世界のなか、どこへいくんです?

アンデルセンの不朽の名作『雪の女王』。マリメッコデザイナー、サンナ・アンヌッカのイラストに、布装、銀箔押しの美しい装丁で、上質な物語絵本になった。
価値あるもの、美しいものを見えなくしてしまう魔法の鏡。悪魔が作ったその鏡の破片が地上に飛び散り、目に入った者は間違った物の見方をするようになり、こころに突き刺さった者は氷の心臓になってしまうという。
カイとゲルダは、バラのしげみの下で仲良く遊ぶ隣人同士。ある日、鏡の破片を受けてしまったカイは、雪の女王に連れ去られる。ゲルダはひとり、カイを探す旅に出るが・・・。
カイを想うゲルダ。そのこころの中にある一途なやさしさと純真さ。それさえあれば、どんな怖いことだって、困ったことだって、切り抜けられる勇気が生まれる。美しい絵本が教えてくれる大切なこと、冬の夜にじっくりと味わいたい。(小学高学年～大人まで)