絵本

ふくはー　うち。おにはー　そと。

小さな黒おにの子ども、おにた。節分の夜、豆まきの音を聞きながら思います。

にんげんって　おかしいな。
おには　わるいって、
きめているんだから。
おににも、いろいろ　あるのにな。
にんげんも、いろいろ　いるみたいに。

おにたは、帽子をかぶって角を隠し、雪の中を歩き出します。ヒイラギが飾られず、豆まきの音もしない家を見つけたおにた。家の中には、病気の母を看護する少女がいて・・・。

こころやさしいおにと、人間の少女の出逢い。こころが通じあったかのように見えた次の瞬間、少女の何気ないひとことで生じるすれちがい。いわさきちひろさんの見事な絵が描き出す、切なくこころあたたまるロングセラー絵本です。
(4歳～大人まで)