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9784791771721
分解の哲学
著者/藤原辰史 出版社/青土社 サイズ/352ページ 19.5*13cm 発行(年月)/2019年6月
販売価格 ¥ 2,640(本体 ¥2,400)
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この世界は修理代が高すぎる
おもちゃに変身するゴミ、土に還るロボット、葬送されるクジラ、目に見えない微生物…。わたしたちが生きる世界は新品と廃棄物、生産と消費、生と死のあわいにある豊かさに満ち溢れている。歴史学、文学、生態学から在野の実践知までを横断する、〈食〉を思考するための新しい哲学。 <目次より> 序章 生じつつ壊れる 1 掃除のおじさん 2 属性を失ったものの必要性 3 人間界と自然界のはざまで 4 壊れたものの理念――ナポリの技術 5 機能から切り離された器官 第1章 〈帝国〉の形態――ネグリとハートの「腐敗」概念について 1 隠される腐敗 2 土壌から考える 3 〈帝国〉を描く 4 腐敗を考える 5 分解者としてのマルチチュード 6 歴史に聴く 第2章 積み木の哲学――フレーベルの幼稚園について 1 崩すおもちゃ 2 フレーベルの幼稚園 3 フレーベルの積み木の哲学 4 積み木の無限性 5 育むものとしての人間と植物 6 歌と音 7 食べる分解者たち 第3章 人類の臨界――チャペックの未来小説について 1 「分解世界」と「抗分解世界」 2 『マクロプロス事件』 3 もはや神の未熟児ではなく 4 メチニコフのヨーグルト 5 人類はいつまでもつのか 6 人類の臨界へ―─ロボットの叛乱 7 ロボットと人類の混交 8 労働からの解放による人類の滅亡――『山椒魚戦争』 9 壊しすぎるという問題─―『絶対製造工場』と『クラカチット』 10 ロボットの末裔たち 11 土いじりの生態学 12 チャペックの臨界から跳べ 第4章 屑拾いのマリア――法とくらしのはざまで 1 分解者としての屑拾い 2 明治の「くずひろい」 3 屑の世界の治安と衛生 4 バタヤとルンペン・プロレタリアート 5 ポーランドから蟻の街へ 6 満洲から蟻の街へ 7 「蟻の街」という舞台で 8 恥ずかしさと愉快さ 9 屑を喰う 第5章 葬送の賑わい――生態学史のなかの「分解者」 1 生態系という概念 2 生産者と消費者と分解者 3 「分解者」とは何か 4 「分解者」概念の誕生 5 葬儀屋とリサイクル業者 6 シマウマとサケとクジラの「葬儀」 7 人間の「葬儀」 8 糞のなかの宝石 9 ファーブルの糞虫 10 分解世界としての蛹 第6章 修理の美学――つくろう、ほどく、ほどこす 1 計画的陳腐化 2 減築 3 犁のメンテナンス 4 メンテナンスと愛着 5 金繕い 6 器の「景色」 7 「ほどく」と「むすぶ」 8 「とく」と「とき」 終章 分解の饗宴 1 装置を発酵させる 2 食現象の拡張的考察 3 食い殺すことの祝祭 あとがきにかえて
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