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9784790717539
子どもたちがつくる町
著者/村上靖彦 出版社/世界思想社 サイズ/270ページ 21*15cm 発行(年月)/2021年4月
販売価格 ¥ 2,750(本体 ¥2,500)
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ほんまに独りやねんな
「日雇い労働者の町」と呼ばれる大阪・西成(にしなり)。生活保護受給率は、23%にのぼります(2019年)。西成の労働者やホームレスの人たちについては、これまでもたくさん注目されてきました。でも、この本が描くのは、西成の子どもたちと、かれらを支える大人たちです。このしんどい町の、ゆたかな支援の秘訣とは? 個性的な支援者5人へのインタビューが描く、誰も取り残さない支援の地図。 ●50年以上、西成の子どもたちと居場所をつくってきた「こどもの里」の荘保(しょうほ)さん ●ホームレスの人たちも含めて、町のみんなをつなぐ「わかくさ保育園」の西野さん ●単なる食堂ではない、居場所としての「にしなり☆こども食堂」を生んだ川辺さん ●「じゃりン子チエ」の時代に西成で育ち、本人たちに寄り添いつづけるスッチさん ●若くして妊娠・出産したお母さんなどを訪問し、隠れたSOSをキャッチする助産師ひろえさん 日本の子どもの7人に1人が貧困といわれ、「子どもの貧困」が深刻化する時代。 ・実父からの性被害から逃れるために、家出をくりかえしていた少女。 ・幼いころに両親がいなくなり、熱いうどんを冷ますために息を吹きかけることすら知らなかった少年。 ・倒れている人を無視する大人に向かって、「このおばさん死んだらあんたらのせいやで!」と怒鳴りつける少女。 「そのときに出会った、その子どもたち、私には想像できない〔状況〕でした、私とは全然違う世界の子どもたち。子どもは言葉は荒い、たしかに、手は出る、しょっちゅうけんかする、「くそばばあ」とか、「ばばあ」とかすごく言われる。だけどすっごいきれいな目してたんですね。もう、その目のことは、私は、すごい気になりましたんです。『なんでこんなすごいきれいな目してるの?』って。」 (本文より) しんどさのなかを必死に生きる子どもたちのまえで、大人の理屈やマニュアルは通用しません。「すばらしいと思うけど、そんなことはうちの地域ではできない」と思う人にこそ読んでほしい、子ども支援のヒントが詰まった共同体論。 <目次より> はじめに――西成の子どもたち 序 章 生活困難地域での子ども支援 1 西成の多職種連携 2 本書の舞台 3 西成北部の子育て支援 (用語解説) 第1章 子どもたちがつくる場所 ――「こどもの里」の荘保共子さん 1 子どもの力をとらえる感性 2 家を補完する 3 子どもを守る 4 「誰も取り残されない社会」 第2章 すき間を見つける視線 ――「わかくさ保育園」の西野伸一さん 1 町を歩いて人と出会う 2 施設の壁をなぎさにする 3 町のネットワーカー 4 家に赴いてつなぐ 第3章 見守りの同心円 ――「にしなり☆こども食堂」の川辺康子さん 1 みんな変化する 2 みんなで育てる構造 3 カオスから秩序へ 4 こども食堂をつくるきっかけになった少年 第4章 はざまに入って一緒に行動する ――アウトリーチと居場所をつなぐスッチさん 1 家庭訪問事業 2 アウトリーチから居場所へ 第5章 SOSのケイパビリティ ――助産師ひろえさんの母子訪問 1 甘えとSOS 2 世代をつなぐ支援の赤い糸 3 愛着の記憶 終 章 社会を小さなすき間からつくる 1 逆境と連帯のあいまいな共存 2 すき間を反転する 3 語りと居場所 4 〈小さな場所〉からはじまる町 おわりに――土地の名
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