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書籍

複雑化の教育論

9784491047164

複雑化の教育論

著者/内田樹
出版社/東洋館出版社
サイズ/256ページ 19*13cm
発行(年月)/2022年1月

販売価格 ¥ 1,870(本体 ¥1,700)

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きっかけは「もののはずみ」なんです。

「学校は子どもたちの成熟を支援するためのものです。これまで「子どもたちの成熟」という言葉を何度か使ってきました。みなさんも頷いて聴いてくれましたけれど、「成熟」という語が何を意味しているのかについては、ここまではっきりしたことを言っていません。――僕が考える「成熟」というのは「複雑化」ということです。」( 本文より)


思想家・内田 樹氏の教育論・成熟論。教員志望者の減少、不登校問題、問題視される教師の働き方、いじめ問題、見直される部活動、オンライン授業……。教育に複雑に絡み合う事象を、複雑なままときほぐす。

〇学校に隠されている数々の「贈り物」と「呼びかけ」
〇成熟すると、「一筋縄では捉えられない人間」になる
〇キャラ設定が複雑化を阻害する
〇知性は葛藤のうちで開発される
〇教師の「ブルシット・ジョブ」をあぶりだす
〇オンライン授業は「思いがけずうまくいった」
〇社会にはびこる組織マネジメント原理主義・管理コスト最少化原理主義
〇合意形成は「Lose-Lose-Lose」
〇成長する社会には管理コストがかかる
〇人生は「バイ・アクシデント」の連続
〇機嫌のよい人が同期現象誘発者となる


<目次より>
はじめに

第一講 複雑化の教育
 「学びの場」の第一条件
 キャンパスに必要なのは「ミステリアスさ」
 校舎が人を作る
 学校教育をはかる唯一のものさし
 成熟とは複雑化すること
 キャラ設定という呪い
 複雑化の阻害する制度的な禁圧
 教育において最優先すべき知的資質
 実践的な賢さ
 格付け機関化する学校の弊害
 「お気楽な学校」が必要
 教育的コミュニケーションはオンラインで成立しうるか
 教育の場において最も重要なメッセージ
 『007』と『バイオハザード』の違い
 教師の職場のいま
 不登校をどう捉えるか
 倫理的であるために
 部活は、かつて社会的流動性を高める装置だった
 競争と格付けと差別化のための部活

第二講 単純化する社会
 教師の「ブルシット・ジョブ」
 組織マネジメント原理主義
 授業満足度と相関のないシラバス
 この世で最もブルシットな仕事
 「管理コスト最少化原理主義」の嘘
 無意味なタスクにならされて
 管理コストのかかる社会ほど成長する
 「学費値上げ」の罪
 学校は営利企業ではない
 統治システムは「非活動的」の上で安定する
 学校教育のマーケット化
 「Lose-Lose-Lose」の合意形成
 単純化とは退化すること
 「先手を取る」能力
 ただいるだけでいい
 未来にある新しい仕事
 これからはフロンティアを「守る」

第三講 教師の身体
 オンライン授業ではできないこと
 「思いがけなくうまくいった」オンライン授業
 「バイ・アクシデント」の豊かさ
 学校には「呼びかけ」がある
 「もののはずみ」で今に至る
 「呼びかけ」を聴き取るために歩く
 「詰め込み」が発する拒絶のメッセージ
 コロナ禍は教育のグローバル化の絶好の機会
 場を主宰する声
 リラックスとは、「念を去ること」
 機嫌のいい人
 両立しがたいものが折り合う「同期」
 機嫌のいい人が同期現象誘発者となる

おわりに

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