絵本

大きな石を もちあげると うなぎが とびだしました

沖縄県やんばるの森には、ここにしかいない鳥や虫などがたくさんいます。ぼくと弟げんたと、友達のハルコは、川でうなぎをとったり、バンシルーの木にのぼって実を食べたりする仲良し。そんなある日、オスプレイのヘリパッド建設がはじまって、森の木すれすれにオスプレイが滑空するようになりました。ハルコの家族は、引っ越すことになって……。『じごくのそうべえ』でお馴染み、たじまゆきひこが、森に暮らす子どもの視点から、静かで安全な暮らしを奪われる不条理さを描いた力作。


「取材をかさねるうちに、現地の子どもたちと出会って、いっしょに川に入っていって、ウナギをつかまえたりして……。それはぼくと征三が70年前に高知の山おくでやっていたことでした。自然をこわしていく大きな力に、子どもや生きものたちの命が、どう抵抗したらいいのかわからないまま自然からおい出されていく。オスプレイはそうした力の象徴としてえがきました。『ぼく』やげんた、ハルコの姿をとおして、自然とともにある時間のゆたかさを感じてほしい。ちょっとやさしい気持ちになってほしい。沖縄のことを知るきっかけになってほしい。そうねがって、この絵本をつくりました。(作者のことば　より)」
(小学生～大人まで)



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