絵本

ピアノはいつも夢を見るようになった

「ある　まぶしい朝
　かぜが　あそびにきた
　そして　ピアノの肩をなでながら　つぶやいた
　『あんだは　ごつごつしているけれど
　やさしい森のにおいがするね』」

詩人　工藤直子の家に古いピアノがやってきた。百歳になるという、ドイツ・ノイマン社製の箱型のピアノ。現代のアップライトピアノよりひとまわり大きくて、鍵盤の前にろうそくを灯す燭台がついている。はるばる日本にやってきたピアノを、詩人は「ノイマンじいさん」と呼ぶ。このピアノをモデルにして綴られた連作詩集が、絵本になりました。そう、ピアノは森生まれなのです。
(6歳～大人まで)