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書籍

近代日本の「知」を考える。

9784623095308

近代日本の「知」を考える。

著者/宇野重規
出版社/ミネルヴァ書房
サイズ/256ページ 19.5*13.5cm
発行(年月)/2023年1月

販売価格 ¥ 2,420(本体 ¥2,200)

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日本の各地域がひとや文化を作り出す力は、意外に粘り強かった

近代日本を形作った知識人はどのような道を歩んだのか。本書は、東京一辺倒な日本の知性史へのアンチテーゼである。あえて西に視座を置き、学術に限らず、文学、美術、政治と幅広く29人を選ぶ。主著の一節を手掛かりにその知識人の生き方と人生そのものを探る「知」の列島地図。お互いに絡み合い交錯する近代日本の「知」をしなやかで精緻な言葉で描く。


<目次より>
序 もっともっと自由な「知」の風を──西と東と

■Ⅰ 身近な「知」こそ、深遠な「知」
1 戦時下でも精神の健全さを──林 達夫
2 自由のための「考える言葉」──中井正一
3 ダイアローグの思想家──鶴見俊輔
4 かくれ里に残された「内発的」な拠り所──鶴見和子
5 自由奔放に描いた新たな世界地図──梅棹忠夫
6 「知のコモンズ」という大いなる実験の記憶──桑原武夫
7 水底に隠された「日本」を見つけた知の巨人──梅原 猛
8 土着と外来をめぐるアンビバレントな思想──上山春平
9 西と東を融合させた国民作家──司馬遼太郎

■Ⅱ ダイナミックな「知」の遊泳
10 民から築き、一国の文明を興す──福澤諭吉
11 不完全さを想像力で補うアート──岡倉天心
12 隔てられた運命に抗した抵抗と気概──九鬼周造
13 神々や粘菌の森とともに──南方熊楠
14 人生の悲哀から世界哲学へ──西田幾多郎
15 ネットワークの中で覚醒する知──鈴木大拙
16 民藝という帝国日本へのプロテスト──柳 宗悦
17 すぐそばにある、想像もできない「生の営み」──柳田國男
18 死と孤独と自由を見つめた哲学者──三木 清
19 自由が希薄になる社会でこそ唯物論──戸坂 潤

■Ⅲ 「知」が時代をのぞく
20 生活から倫理を紡ぐ──与謝野晶子
21 明るすぎる東京に距離をおいて──谷崎潤一郎
22 名もなきヒーローへの讃歌──手塚治虫
23 対話なき精神的真空への警告──高坂正堯
24 「アルス」としてのしなやかな社交──山崎正和
25 人の悲しみを理解することこそ──岡 潔
26 仮構の現実を噛みしめる──山崎豊子
27 近代女性の思想的水脈を描く──瀬戸内寂聴
28 グローバル時代の新たな日本語の模索──村上春樹
29 学者と仙人の残像──アレックス・カー

あとがき
人名・事項索引

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