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書籍

新しい戦前

9784022952288

新しい戦前

著者/内田樹、 白井聡
出版社/朝日新聞出版
サイズ/288ページ 17.5*10.5cm
発行(年月)/2023年8月

販売価格 ¥ 979(本体 ¥890)

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では何から始めるべきなのか?

「新しい戦前」ともいわれる時代を知の巨人と気鋭の政治学者は、どのように捉えているのか。日本政治と暴力・テロ、防衛政策転換の落とし穴、さらには米中対立やウクライナ戦争をめぐる日本社会の反応など、戦後の転換期とされるこの国の今を読み解く。

「新しい安保関連3文書を出したからには、日本政府は核攻撃されるかもしれない可能性を視野に入れています。戦前というよりも限りなく戦中に近づきつつあります。しかも、確たる国家意思によってこうした状況を招いたわけではなく、思考停止の対米従属でこうなっているわけです。それをこの社会はどう認識しているのか。ほとんど無批判に大軍拡が進んでいる。」(白井)

「戦後日本の安全保障戦略の大転換があって、軍事費も突出し、敵基地攻撃能力(反撃能力)まで言い出した。明らかに「戦争ができる」方向にシフトした。にもかかわらずメディアは反応しないし、国民もなにごともないようにぼんやり暮らしている。どうしてこうも無関心でいられるのか。政策転換そのものよりも、政策転換にまるで反応しない日本人の方がむしろ深刻な問題だと思います。」(内田)


<目次より>
第1章 「戦争できる国」になるということ
「新しい戦前」どころか「新しい戦中」/反応なき安保政策大転換/台湾有事を先送りする米中/敵基地攻撃能力の実像/米軍基地撤収が有事のシグナル/「植民地・日本」の政治課題/「面従腹背」を忘れた政治家たち/戦後一貫して警戒される国

第2章 凋落する覇権国家の行方
海底ガス・パイプライン爆破事件/ロシアへの経済制裁は有効か/ウクライナ戦争の展望/ポスト・プーチンの恐怖/ウクライナ戦争はアメリカの「陰謀」か/「不義の戦争」による不信の必然/戦争に備えるふりをする日本/中国外交の成功と欧米内政の失敗/没落する国家と共倒れしないために

第3章 加速主義化する日本政治
安倍晋三の妄想とカリスマ性/「評価の数値化」の悪影響/自民党は心が広いのか、狭いのか/食えない「オヤジ政治家」たち/〝底の浅い〞政治の進行/「維新躍進」の背景にある「加速主義」/「モラル・ハザード」の蔓延/国会の威信を劣化させた〝罪深さ〞/ねじれた日本人の反米感情/「改憲詐欺」に引っかかる愚かさ/「人口減」を止められるのか/日韓の喧嘩は全くむなしい

第4章 「自分らしさ」と「多様性」の物語
アメリカは内部崩壊している/左派アカデミーの不可解な分類癖/銃乱射事件の深刻な背景/「多様性」「個性」というステレオタイプ/対立する「自分探し」と「修行」

第5章 日本社会の何が〝幼稚〞か
本当の「学力」とは何か/大学にはびこる「孤立のテクノロジー」/「合宿」のすすめ/器の大きい〝ロールモデル〞なき時代/キャラ設定は呪縛になる/「メタメッセージ」が失われている/論破の先に知的成熟はない/「他者の視線」を過剰に気にする子どもたち/社会は〝じわり〞と変わるもの

第6章 「暴力」の根底にあるもの
安倍元首相銃撃と岸田首相襲撃事件/政治的テロリズムと呼べない理由/社会には常に「怪物」がいる/「有名になりたい」という欲望/「承認渇望症」という社会的な病/〝シカトされない〞ための努力?/「体育座り」の罪/自己防衛の果てに壊れる若者たち/ニヒリスティックな教師の必要性/「連帯して、戦うんです」/アジール(避難所)を作ろう!

第7章 この国はどこへ向かうのか
未来を先取りしている?/選挙で勝つのは〝詐欺師〞ばかり/日本から「勇気」が消えてしまった/意気地なしの民放はつぶれる/新聞も末期症状/煽ることしかできないマスメディア/メディアや知識人の大事な仕事とは?/人間的ネットワークが足りない記者たち/共産党のジレンマは日本のジレンマ/分派は革命党の永久のパラドックス/野党共闘より政界再編/地方政治から変えていく/「革新自治体」でプレッシャーを

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