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永瀬清子詩集

9784003123119

永瀬清子詩集

著者/永瀬清子、谷川俊太郎(選)
出版社/岩波書店
サイズ/388ページ 15*10.5cm
発行(年月)/2023年10月

販売価格 ¥ 1,155(本体 ¥1,050)

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きっと私が小石の多い川だったからでしょう

妻であり母であり農婦であり勤め人であり、それらすべてでありつづけることによって詩人であった永瀬清子(1906-95)。いわば「女の戦場」のただ中で書きつづけた詩人の、勁い生命感あふれる詩と短章。茨木のり子よりずっと早く、戦前から現代詩をリードしてきた〈現代詩の母〉のエッセンス。(対談=谷川俊太郎)


<目次より>
はしがき(谷川俊太郎)

『グレンデルの母親』――(歌人房、一九三〇)
 グレンデルの母親は
 彗星的な愛人
 星座の娘
 黒犬と私
 丘へ

『諸国の天女』――(河出書房、一九四〇)
 諸国の天女
 イトハルカナル海ノゴトク
 フルヒ落シテキタモノガ
 雨フレバタマシヒノ
 無色ノ人
 冬
 ある夏の日に
 麦死なず
 流れるごとく書けよ

『大いなる樹木』――(桜井書店、一九四七)
 大いなる樹木
 外はいつしか
 起てよお前は朽葉でない
 わが運命
 母の心配
 そよ風のふく日に
 だましてください言葉やさしく

『美しい国』――(爐書房、一九四八)
 美しい国
 年月をすごしても
 踊りの輪
 夜に燈ともし
 降りつむ

『焰について』――(千代田書院、一九五〇)
 禱り
 村にて
 女のうたえる
 愁いの顔
 木蔭の人
 梳り
 私は
 この夏の最後の詩
 焰について

『山上の死者』――(日本未来派発行所、一九五四)
 私の足に
 この海の
 私はその人を征服したのだろうか
 我のなべて
 月について

『薔薇詩集』――(的場書房、一九五八)
 金星
 貴方の手で
 一日、昔の風が
 朝になると
 川水の渦巻の中には

『永瀬清子詩集』――(昭森社、一九六九)
 手紙
 熊山橋を渡る
 わが詩を聴かずして眠りし人へ

『海は陸へと』――(思潮社、一九七二)
 私は地球
 海は陸へと
 息子の結婚

『続 永瀬清子詩集』――(思潮社、一九八二)
 捕え得ず
 プラタナス
 三月
 悲しみだけは
 てんぷらを食べさせようと思えば
 月の燃え

『あけがたにくる人よ』――(思潮社、一九八七)
 あけがたにくる人よ
 古い狐のうた
 小さい水車のように
 老いたるわが鬼女
 黙っている人よ藍色の靄よ
 お茶の水
 昔話
 昔の家
 弥生のもみじ
 唇の釘
 古事記
 私が豆の煮方を
 女の戦い

『卑弥呼よ 卑弥呼』――(手帖舎、一九九〇)
 歓呼の波
 悲しいことは万歳でした
 有事
 女波男波
 星と扁桃腺

[短章ほか]

『諸国の天女』――(河出書房、一九四〇)
 女性の価値標準
 ほしいもの
 あたらしいと云うこと
 貴女の詩は難解だと云われた
 他の人が又そうきいた
 (わが詩は......)
 詩の一行
 女らしさ
 純な素人に就いて

『女詩人の手帖』――(日本文教出版、一九五二)
 だまして下さい

『蝶のめいてい 短章集1』――(思潮社、一九七七)
 朱鷺
 世の中は孤独な男性と
 ウーマン・リブ
 自分のことばを
 あの頃は

『流れる髪 短章集2』――(思潮社、一九七七)
 八歳の
 わずかの時間に
 人間は
 愛
 嗅覚
 書かなければ
 言葉
 女詩人の運命
 詩とは
 流れる髪
 腕なき鬼
 諸国の天女

『焰に薪を 短章集3』――(思潮社、一九八〇)
 土に近く
 ある詩論(一)
 ある詩論(二)
 ある詩論(三)
 詩についての三章
  b 書けない
 日に三度の砂嵐
 わが母
 父の思い出(一)
 好き嫌い(一)
 手さぐり人生

『彩りの雲 短章集4』――(思潮社、一九八四)
 にせ物語
  d 入浴
  l 渡し船

  *

渦巻の川(永瀬清子)
《対談》やさしさを教えてほしい(永瀬清子・谷川俊太郎)
《研究ノート》(白根直子)
永瀬清子自筆年

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