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書籍

野生のしっそう

9784909394965

野生のしっそう

著者/猪瀬浩平
出版社/ミシマ社
サイズ/304ページ 19*12cm
発行(年月)/2023年11月

販売価格 ¥ 2,640(本体 ¥2,400)

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布団の中に、兄はいなかった

知的障害があり自閉症者でもあるが、さまざまな鋭さをもった兄。障害がないとされているが、さまざまないびつさをもった弟(著者)。世間には、この兄と弟を切断する「ものの見方」があたりまえに存在する。

しかし、その分断をすり抜けてしまうある出来事が起こった。2021年3月、緊急事態宣言の下、兄は突然しっそうする―― どこへ向かったのか? なぜしっそうしたのか? その道筋を辿りながら見えてきたのは、兄の「たたかわない」術だった。

外なる他者、遠くの他者を扱ってきた文化人類学に、あらたな道を拓く実践の書。「障害とともにある人類学」からはじまり、「内なる他者」を対象とした人類学へと展開する、あたらしい学問のあり方。


<目次>
はじめに しっそうのまえに

第一章 沈黙と声
たたかわないこと、しっそうすること/三月下旬 午前二時半に走り出す/カタリナの構え/黙禱と叫び 1/黙禱と叫び 2

第二章 蜜柑のはしり
ズレと折り合い/いくつかの死と/いくつもの死と/対面とリモート/夏みかんのしっそう/贈与のレッスン

第三章 世界を攪乱する、世界を構築する
ボランティアのはじまり/満月とブルーインパルス、あるいはわたしたちのマツリについて/路線図の攪乱 1/路線図の攪乱 2/トレイン、トレイン

第四章 急ぎすぎた抱擁
父とヤギさん/眠る父/転倒の先/失踪/疾走/旋回としっそう/燕(つばくら)の神話

最終章 春と修羅 

むすびとして うさぎのように広い草原を


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<関連書籍>
『むらと原発』

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