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05501-01
世界 2024年1月号
出版社/岩波書店 サイズ/312ページ 21*14.5cm 発行(年月)/2023年12月
販売価格 ¥ 1,045(本体 ¥950)
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もはや人道危機ではない。ヒューマニティそのものの危機である。
【特集1 ふたつの戦争、ひとつの世界】 2022年2月24日、世界中が「いま、なぜ」と問うなか始まったロシアのウクライナ侵攻。その終わりはいまだ見えず、戦禍は拡大している。2023年10月7日に起こったハマスの襲撃が引き金となり、イスラエルはガザ地区への凄惨な攻撃を開始した。人質解放のための束の間の「戦闘休止」は平和に結実するのだろうか。私たちが生きている世界では、いまも人が殺し、殺されている。その現実を直視しつつも、けっして平和をあきらめないために。停戦への道と世界のこれからを考える。 【特集2 ディストピア・ジャパン】 世界各地で戦火がやまないなか、日本はそれでも平和を享受している――。それは事実なのか? 上がらない賃金と長時間労働、ジェンダーギャップ指数125位、横行するハラスメント、G7最下位の報道の自由度、根深い外国人差別……。同じ人間であるにもかかわらず、人間が貶められる現実が広がってはいないか。それは「平和」なのだろうか。私たちの足もとのディストピアを見つめる。 <目次より> 【特集1 ふたつの戦争、ひとつの世界】 〈インタビュー〉 ガザ、人類の危機──それでも守るべき価値とは 中満 泉(国連事務次長、軍縮担当上級代表)、聞き手=国谷裕子(ジャーナリスト) 国際法と学問の責任──破局を再び起こさないために 根岸陽太(西南学院大学) この人倫の奈落において──ガザのジェノサイド 岡 真理(早稲田大学) イスラエルの焦り──この戦争に終わりはくるのか? 錦田愛子(慶應義塾大学) 正義論では露ウ戦争は止められない──ウクライナからカラバフへ、拡大する戦争 松里公孝(東京大学) 〈対 談〉 二〇二四年の世界と日本 田中 均(元外務審議官)× 佐橋 亮(東京大学) 「ふたつの戦争」と米国の世界戦略 菅 英輝(九州大学名誉教授) 【特集2 ディストピア・ジャパン】 人間であることが困難な世界で 松村圭一郎(岡山大学) 〈インタビュー〉 反社会的で、善なるもの──いま小説を書くということ 桐野夏生(作家)、聞き手=前川仁之 〈インタビュー〉 入管はなぜ姉を同じ人間として扱ってくれなかったのか──ウィシュマさん死亡事件の真相を求めて ワヨミ/ポールニマ、聞き手=伊藤詩織 さよなら、ジャニーズ。さよなら、テレビ。──見えない再生の糸口 林 香里(東京大学) ◆注目記事 宝塚の悲劇 何がカナリアを追いつめたのか 川崎賢子(文芸評論家) 大川原化工機「冤罪」事件の深層──警視庁公安部で何が 石原大史(NHK) 《新シリーズ》 〈スケッチ〉 カメレオン通り 多和田葉子(作家) 《新シリーズ》 〈夜店〉 歴史学は世界を変えることができるか 松沢裕作(慶應義塾大学) 事故と故事のあいだ──膨張する中国のナラティブ戦略 福嶋亮大(文芸批評家) 植民地主義者とはだれか──台湾とパレスチナのいまを貫く問い 駒込 武(京都大学) 国家が国籍を奪う──英国の経験 柄谷利恵子(関西大学) 『心的外傷と回復』について 阿部大樹(精神科医) 意見が嫌われる時代の言論 大澤 聡(批評家) ◆世界の潮 ◇岸田減税が不人気な理由 吉弘憲介(桃山学院大学) ◇性同一性障害特例法 違憲決定の意義 木村草太(東京都立大学) ◆本との出会い 読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 新城和博(編集者) 本とチェック 第8回 詩人とその父をめぐる時間旅行(上) 金承福(「クオン」代表) 取るに足らない「茶飯」が積み上げたもの─湯澤規子『焼き芋とドーナツ』 富永京子(立命館大学) ◆連載 〈新連載〉 最後は教育なのか? 第1回 「お花畑」は現実化する──仁平典宏さんに聞く 武田砂鉄(ライター) 〈新連載〉 〈小さな物語〉の復興──『フランケンシュタイン』をよむ 第1回 戦争 小川公代(上智大学) 〈最終回〉 再録・大江健三郎のことば 第6回 「持続する志」「再び持続する志」 大江健三郎 解題=山本昭宏 〈最終回〉 ブラック・ミュージックの魂を求めて 第6回 未来に向けて再構築されるルーツ 中村隆之(早稲田大学) ●「拉致問題」風化に抗して 第7回 日本人拉致が北朝鮮にもたらしたもの(その3) 蓮池 薫(新潟産業大学) ●隣のジャーナリズム ノンフィクションと「私」 伊澤理江(ジャーナリスト) ●ボナエ・リテラエ─私の読書遍歴 第7回 『キリスト教の絶対性と宗教史』 森本あんり(東京女子大学長) ●脳力のレッスン(259)二一世紀・未来圏の日本再生の構想(その2) 寺島実郎 ●片山善博の「日本を診る」(170)埼玉県子ども放置禁止条例案から窺える地方議会の形骸化 片山善博(大正大学) ●「変わらない」を変える 第8回 政治は「愛と希望」を語れるか 三浦まり(上智大学) ●滅びゆく日本、再生への道 第4回 「豊かな国」から転げ落ちた背景 星 浩(ジャーナリスト) ●気候再生のために 第20回 食料システムの変革が私たちの食を守る 高村ゆかり(東京大学) ●日本語のなかの何処かへ 第10回 この名にちなんで 温又柔(作家) ●沖縄(シマ)という窓─沖縄を二度と戦場にしない 松元 剛(琉球新報) ●ドキュメント激動の南北朝鮮 第317回(2023・10~11) 編集部 ○岩波俳句 選・文=池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○記憶をもった鏡─奥山由之『windows』 ○表紙木版画 久保舎己 (潜水艦の闘い 2000、裏表紙 ひとがゆく 2023) ○キャラクター・扉絵 西村ツチカ ○アートディレクション 須田杏菜 ○デザイン 大原由衣
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