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05501-02
世界 2024年2月号
出版社/岩波書店 サイズ/312ページ 21*14.5cm 発行(年月)/2024年1月
販売価格 ¥ 1,045(本体 ¥950)
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【特集1】リベラルに希望はあるか 欺瞞、偽善、無力……「リベラル」が批判と冷笑の対象とされるようになって久しい。リベラルな価値を掲げる欧米諸国においても、ウクライナ戦争、ガザ人道危機の深刻化を経て、その「法の支配」や「普遍的人権」が現実にはなにを意味するのか、二重基準がいっそう鋭く指摘されている。また、ポピュリズムの台頭によって排外主義が高まり、社会における多様な個人、価値観の共存が揺るがされている。 日本のリベラルとはなにか。平和主義との結びつきは過去のものとなるのか。歴史的ななりたち、根源的な批判をふまえ、その可能性を探る。 【特集2】受験という迷路 子どもたちは苛烈な競争の渦中にある。そして親たちは「我が子の将来」のために「降りられない競争」に没入する。その競争は、公正に行なわれているのだろうか。子どもたちの心に大きな「傷」を残すことはないのだろうか。親たちは不安を煽られてはいないだろうか。 人生の岐路として、9割以上の生徒が少なくとも一度は経験している受験。その経験を「自分事」ではなく社会の問題として捉え直すと、何が見えてくるのだろうか。 <目次より> 【特集1 リベラルに希望はあるか】 戦後日本の「リベラル」と平和主義──その所与条件と歴史的経緯 小熊英二(慶應義塾大学) 『世界』の起源 石川健治(東京大学) 〈座談会〉 「リベラルである」とはどういうことか──今そこにある問題から考える 杉田 敦(法政大学)×五野井郁夫(高千穂大学)×池田弘乃(山形大学) 現代の政治的対立軸とは何か──日欧の福祉国家再編をめぐって 田中拓道(一橋大学) 絶望と希望が隣り合わせのこの世界で──なぜ行動するか 畠山澄子(ピースボート共同代表) 【特集2 受験という迷路】 受験後遺症の大人たちが子どもを追い詰める 鳥羽和久(作家) 不正入試事件が示す社会的空気 中村高康(東京大学) 〈対談〉 小学・中学受験のリアル 小針 誠(青山学院大学)×森 いづみ(日本学術振興会特別研究員) 見すごされる高校受験のなかで 相澤真一(上智大学) うちの子は特別だから──少子化、独自性、韓国の「教権崩壊」 朝比奈祐揮(韓国外国語大学) ■注目記事 安倍派パーティー券事件の深層 上脇博之(神戸学院大学) 〈ルポ〉 岸田首相と統一教会──関連団体トップとの写真流出の裏側 鈴木エイト(ジャーナリスト) 〈ルポ〉 娯楽としての暇アノン──SNSで扇動される誹謗中傷 安田浩一(ノンフィクションライター) 〈追悼〉 ぼくたちは山田太一でできている──巨匠から届いた二〇通のハガキ 渡辺一史(ノンフィクションライター) 〈スケッチ〉 「問い」へのアプローチ 小川 哲(小説家) 〈シリーズ夜店〉 政治とエビデンスの複雑な関係──なぜ「合理的な政策」は困難なのか? 杉谷和哉(岩手県立大学) 〈対談〉 欲望・身体・美──問いとしての障害 キム・ウォニョン(作家)×伊藤亜紗(東京工業大学) AIをクィアする──プロメテウスの子どもたちはどこへ行くのか 清水知子(東京藝術大学) 給食費無償化はなぜ必要か? 福嶋尚子(教育行政学者) 所得再分配の壁──世論調査と実験からの模索 松本朋子(東京理科大学) イスラエル 展望なき強硬姿勢のパラドックス 辻田俊哉(大阪大学) 壊れた対話を取り戻す──原発事故をめぐる対話メソッドと哲学者の思考 星 暁雄(技術ジャーナリスト) よみがえる、野枝さん 森 まゆみ(作家) 〈文化のいま〉 博物館の未来を夢見る 真鍋 真(国立科学博物館副館長) 〈文化のいま〉 ”負の歴史”展示の原点 新井勝紘(高麗博物館前館長) ■世界の潮 ◇COP28 化石燃料からの脱却に「合意」できたのか? 深草亜悠美(FoEJapan) ◇国立大学法人法改正 運営方針会議をめぐる謎 米田俊彦(お茶の水女子大学) ◇オスプレイ 生産停止へ──放置され続けた欠陥 平安名純代(沖縄タイムス) ■本との出会い 読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 長谷部恭男(早稲田大学) 本とチェック 第9回 詩人とその父をめぐる時間旅行(下) 金承福(クオン代表) 〈生の終わり〉〈死の終わり〉の物語──『葬送のフリーレン』 植 朗子(神戸大学) ■連載 〈新連載〉 島に帰る 第1回 ホームとフィールド 榎本 空(エスノグラファー) ●〈小さな物語〉の復興 第2回 論破と対話 小川公代(上智大学) ●隣のジャーナリズム 技能実習の「廃止」をめぐって 望月優大(ライター) ●ボナエ・リテラエ──私の読書遍歴 第15回 『怒りの神』 森本あんり(東京女子大学長) ●脳力のレッスン(260)二一世紀・未来圏の日本再生の構想(その3) 寺島実郎 ●片山善博の「日本を診る」(171)自民党パーティ券裏金疑惑の背景を診る 片山善博(大正大学) ●「変わらない」を変える 第9回 政治とカネ もはや政治改革は不可欠 三浦まり(上智大学) ●滅びゆく日本、再生への道 第5回 メディアと政治 「I think」報道で活性化を 星 浩(ジャーナリスト) ●香港からの通信 第18回 香港わが街、わたしが見た国安法後の姿 小出雅生(香港中文大学非常勤講師) ●気候再生のために 第21回 「化石燃料からの脱却」のためにすべきこと 江守正多(東京大学) ●日本語のなかの何処かへ 第11回 考える時間 温又柔(作家) ●沖縄(シマ)という窓 ようやく「社会の問題」に─若年出産への支援をもっと 山城紀子(フリーライター) ●ドキュメント激動の南北朝鮮 第318回(2023・11~12) 編集部 ○記憶をもった鏡──『趙根在─地底の闇、地上の光』 戸田昌子(写真史家) ○岩波俳句 選・文=池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○表紙木版画 久保舎己 (黒い水 2011、裏表紙 それは涙から始まった 2010) ○キャラクター・扉絵 西村ツチカ ○アートディレクション 須田杏菜 ○本文デザイン 大原由衣+安賀裕子
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