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05501-05
世界 2024年5月号
出版社/岩波書店 サイズ/312ページ 21*14.5cm 発行(年月)/2024年4月
販売価格 ¥ 1,045(本体 ¥950)
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なぜ大虐殺と大規模破壊が止められないのだろうか
【特集1】地方対中央 分権型社会という理念を掲げて約四半世紀が過ぎた。しかし、いまや国は地方自治を軽視し、国と自治体の関係は対等とはほど遠い。そのいびつさが最も端的に表れているのが、沖縄に対する構造的差別だ。 「地方」は集権化した「中央」よりも劣っている? いや、「不便」「何もない」とみなされてきた地域には多様な魅力と文化が根づいている。その事実に、多くの人たちは気づき始めている。ゆがんだ対立構造を乗り越えて、ゆたかな対話と交流を生み出すことはできるのか。新しい自治のかたちを構想するために現場から問いかける。 【特集2】暴力の起源──植民地主義を問う イスラエルによるガザ地区への攻撃では街は見境なく破壊され、死者は3万人を超す。イスラエル高官はそのパレスチナの人々を「人間動物」と呼んだ。他者を「野蛮」なものと断じる植民地主義のロジック──。 今もそのロジックに翻弄され、暴力にさらされている地域は、アフリカにも、アジアにも、ラテンアメリカにもある。なぜ国際社会は暴力を止めえないのか、収奪をうけた人々は、植民地支配といかに格闘しているのか。吹き荒れる暴力の淵源にある植民地主義を、足もとから見つめる。 <目次より> 【特集1】地方対中央 〈対談〉 それでも沖縄は声をあげ続ける 玉城デニー(沖縄県知事)╳片山善博(大正大学特任教授) 田舎党宣言 藤原辰史(京都大学) 〈対談〉 人口減少時代の課題がひらく未来 田中輝美(島根県立大学)╳永岡里菜(株式会社おてつたび) 分権型社会への遠い途 金井利之(東京大学) ふるさと納税という幻想 土山希美枝(法政大学) 生きやすさと生きづらさのあいだ──「自殺希少地域」をめぐる旅 森川すいめい(精神科医) 【特集2】暴力の起源──植民地主義を問う ガザ攻撃はシオニズムに一貫した民族浄化政策である 早尾貴紀(東京経済大学) 〈詩〉 現在のためのプロローグ──ガザ ディオンヌ・ブランド(詩人)、訳・解説=ハーン小路恭子 西アフリカのクーデターは約一世紀続くフランス支配の終わりを告げている アシル・ンベンベ(思想家)、訳・解説=中村隆之 沖縄から先住民族の権利を求めて 親川志奈子(沖縄大学非常勤講師) 反戦・非暴力思想と脱植民地化の失敗 阿部小涼(琉球大学) ◆注目記事 〈対談〉 事件に「飢え」た公安警察と司法の歪み 高田 剛(弁護士)╳青木 理(ジャーナリスト) さらば! 異次元の金融政策──植田日銀の「解体作業」を追う 西野智彦(ジャーナリスト) 「ALS嘱託殺人」と隠蔽されたもうひとつの事件 前編 渡邉 琢(介助士) 女性の過労死はなぜ見えないのか 竹信三恵子(ジャーナリスト) 〈スケッチ〉 「喪」 三宅 唱(映画監督) 〈シリーズ 夜店〉 就職氷河期世代の現在とこれから 近藤絢子(東京大学) ロスジェネとは誰のことか 浅野智彦(東京学芸大学) 対談 「負の歴史」をなぜ教えるか──横浜での朝鮮人・中国人虐殺事件から考える 後藤 周(横浜市立中学校元教員)╳平井美津子(吹田市立中学校教員)、聞き手=木村元彦(ジャーナリスト) ルポ ストーカー加害者治療は可能か 後編 内澤旬子(文筆家) ストーカー行為規制を巡る日本と台湾の対話 深町晋也(立教大学) 能登半島地震 「人命救助の遅れ」は本当に「仕方なかった」のか? 奥山俊宏(ジャーナリスト) いまさら「アメリカの民主主義」を? 「変わらないアメリカ」を? 石神圭子(福岡女子大学) ◆世界の潮 ◇プーチン再選と個人支配のゆくえ 大串 敦(慶應義塾大学) ◇NTT法改正の論点──通信のユニバーサルサービスを中心に 林 秀弥(名古屋大学) ◆本との出会い 読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 新城和博(編集者) 本とチェック 第12回 朴景利先生の『土地』 金承福(クオン代表) ◆連載 〈対談〉 最後は教育なのか? 第3回 西倉実季さんに聞く 武田砂鉄(ライター) 「拉致問題」風化に抗して 第9回 日本人被害者への思想教育(その2) 蓮池 薫(新潟産業大学) 〈往復エッセイ〉 言葉と言葉のかくれんぼ 第2回 金星旅館のころ 斎藤真理子(翻訳家) 〈隣のジャーナリズム〉 二五〇歳宇宙の旅──不老長寿とエイジズム 長田杏奈(ライター) ●ボナエ・リテラエ──私の読書遍歴 第18回 『光の子と闇の子』 森本あんり(東京女子大学長) ●「変わらない」を変える 第12回 忘れられた国会改革 ジェンダーへの配慮が急務 三浦まり(上智大学) ●脳力のレッスン(263) 一九九四シンドロームを超えて 寺島実郎 ●島に帰る 第4回 伊江島写真小史 榎本 空(エスノグラファー) ●ルポ 軍事優先社会 第2回 自衛隊に自治体が若者名簿を提供 吉田敏浩(ジャーナリスト) ●滅びゆく日本、再生への道 第7回 教育・子育て・災害対応 星 浩(ジャーナリスト) ●香港からの通信 第21回 ガラスのようなチャイナ リュウ・イケン ●気候再生のために 第24回 複合的な環境危機にいかに対応するか 高村ゆかり(東京大学) ●ドキュメント激動の南北朝鮮 第321回(24・2~3) 編集部 ○記憶をもった鏡─沼田 学『築地魚河岸ブルース』 戸田昌子(写真史家) ○岩波俳句 選・文 池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○編集後記
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