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世界 2025年3月号

05501-03

世界 2025年3月号

出版社/岩波書店
サイズ/296ページ 21*14.5cm
発行(年月)/2025年2月

販売価格 ¥ 1,045(本体 ¥950)

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なぜ日本には差別禁止法が存在しないのだろうか

【特集1】マイノリティを生きる
私たちの社会には、さまざまな「少数者」がいる。葛藤があり、歓びがある──そんな毎日を過ごしている。だが、街頭で、SNSで、見過ごすことのできないヘイトが飛び交っている。折り重なる抑圧のなか、声を奪われ、「みえないこと」にされ続ける人たちがいる。
「マイノリティが直面させられる差別の構造は、日本に生きる、すべての人の目の前にある」(岡野八代)
最も身近なものとして人権を捉え直す。

【特集2】政治と生活再建
物価は高騰し、税や社会保険料は引き上げられる。必然的に生活は苦しくなるばかり。日本社会の不透明な先行きや、不穏な国際情勢のなか、暮らしに余裕が失われていく。政治の場ではだれもが「暮らし」について語り、その改善を論じる。だが、日々の生活を守り、建て直すための手立てを、政治は提示できているのだろうか。そして、さまざまな状況にある人々の声は、どのように政策に反映しうるのだろうか。


<目次より>
【特集1】マイノリティを生きる 
親愛なる身体
李琴峰(作家)

反同性愛、そして反トランスへ──日本政治の一〇年
二階堂友紀(朝日新聞)

個人の尊厳をひらく
岡野八代(同志社大学)

私はあなたの「マイノリティ」を生きられない──私自身のためのクィア・アメラジアン宣言
下地ローレンス吉孝(社会学者)

〈サイレントアイヌ〉とはなにか──植民地主義/レイシズムの忘却と痛む身体
石原真衣(北海道大学)

「透明化」しない/されない、ということ
ハン・トンヒョン(日本映画大学)

「あなたは私で、私はあなた」
山本美里(写真家)

【特集2】政治と生活再建
「私生活の責任」に委ねられているもの──生活戦略と公的サービスの関係性を見つめなおす
岩田正美(日本女子大学名誉教授)

ポピュリズムの本質──政治経済学からの考察
吉弘憲介(桃山学院大学)

子どもを産み育てられない社会──ジェンダーが埋め込まれた日本の働き方
永瀬伸子(お茶の水女子大学)

イノベーティブ福祉国家の可能性
倉地真太郎(明治大学)、佐藤一光(東京経済大学)、徐一睿(専修大学)

政策が引き起こす不可逆的変化──暮らしを政策から考える
北山俊哉(関西学院大学)

◆注目記事
ガザ停戦合意発効 「トランプ流」介入の行方
錦田愛子(慶應義塾大学)

国際刑事裁判所 危機の深層
尾﨑久仁子(中央大学)

450時間の痛みを生き直す──なぜ『Black Box Diaries』を撮ったか
伊藤詩織(映像ジャーナリスト)

ポスト真実時代の韓国極右勢力──非常戒厳と保守のジレンマ
堀山明子(毎日新聞)

戒厳令とK-POP──韓国の「歌う民主主義」を考える
金成玟(北海道大学)

K-POP界を揺るがした性接待問題──バーニングサン事件と韓国社会
守 真弓(朝日新聞)

〈スケッチ〉
ガラスのいるか
水沢なお(詩人、作家)

〈シリーズ夜店〉
出生前検査と「生きられた障害」の時間
二階堂祐子(奈良先端科学技術大学院大学)

〈対談〉
“最後の独裁者”の素顔──渡邉恒雄は何を遺したか(※邉は一点しんにょう)
魚住 昭(ジャーナリスト)╳清武英利(ノンフィクション作家)

渡邉恒雄論──戦中派リベラリストの「悪名」(※邉は一点しんにょう)
山本昭宏(神戸市外国語大学)

日本は性暴力をどう裁くのか──米兵少女暴行事件が示すもの
小川たまか(ライター)

〈新連載〉
いじめ後遺症 第1回 見えない長期的被害
斎藤 環(精神科医)

アウシュヴィッツの焼却炉 第2回 社会の中の共犯者
中村真人(フリーライター) 

ファシズムは読書で、レイシズムは旅で治る 第2回 文化、このやっかいなもの
前川仁之(ノンフィクション作家)

イデオロギーを溶かす──「脱北者」アーティスト・ソンムの表現
古川美佳(朝鮮美術文化研究者)

この社会の社会学 第2回 人々から問いを引き受ける
筒井淳也(立命館大学)╳亀田達也(明治学院大学)

◆世界の潮
◇日本学術会議「法人化」論の四つの誤謬
小森田秋夫(東京大学名誉教授)

◇エネルギー基本計画 熟議抜きの原発回帰でよいのか
添田孝史(サイエンスライター)

◆本との出会い
◇本とチェック 第22回 Poem Post
金承福(クオン代表)

◇読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて
中村佑子(作家/映像作家)

◇言葉と言葉のかくれんぼ 第11回 私の言葉を守るために
チョン・スユン(翻訳家)

◆連載
ひとりで暮らす私たち 第6回 生涯暮らせる住まいが欲しい
和田靜香(ライター)

最後は教育なのか? 第8回 不登校が映し出す学校像──酒井朗さんに聞く
武田砂鉄(ライター)

隣のジャーナリズム──「科学的根拠」の罠
須田桃子(科学ジャーナリスト)

あたふたと身支度 第6回 自分では編まないけれど
高橋純子(朝日新聞)

「変わらない」を変える 第22回 ボランティアという抵抗 トランプ大統領就任の日に
三浦まり(上智大学)

脳力のレッスン(273)日本の一九二〇年代──戦間期の日本と石橋湛山
寺島実郎 

片山善博の「日本を診る」(184) 新首長が自信をもって就任できるためには
片山善博(大正大学)

アジアとアメリカのあいだ 第3回 戦争がそのあとに残すもの
望月優大(ライター)

ドキュメント激動の南北朝鮮 第331回(24・12~25・1)
編集部 

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