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家をせおって歩いた

9784909179005

家をせおって歩いた

著者/村上慧
出版社/夕書房
サイズ/304ページ 20*14.5cm
発行(年月)/2017年4月

販売価格 ¥ 2,200(本体 ¥2,000)

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自分で経験したことはすべて信用することができる

あの閉じきった生活からの脱出を試みるのだ。発泡スチロール製の白い家を担ぎ、日本国内を移動しながら生活した美術家の369日。

2011年3月、友人と借りたアトリエの鍵を受け取ったその日に、東日本大震災と福島第一原発事故が発生。「僕たちは閉じ込められている」 3年後、若き美術家は、自らのあり方を変えるため、新しい生活をはじめた。

発泡スチロールの白い家を担いで日本国内を歩きながら、絵を描き、人々に会い、考え続けた1年間(2014年4月〜15年4月)の全記録を収録。自らの足で歩き、見知らぬ人とかかわることによって見えてきた日本の姿とは。

  「結局なにも変わっていない。
  あの震災は日常を変えるチャンスだったはず。
  日々の生活について、
  消費や生産や労働や社会システムについて
  見直していけるはずだった。
  だけどなんか知らないけど、
  どんどん元に戻っていく。
  僕自身も、ふと気がつくと
  まるで何事もなかったかのように
  以前の生活に戻っていこうとしていた。
  あんなことがあっても
  なにも変わらないのかと思うと、ぞっとした。
  日常が終わらないのが悔しい。
  すべてが消費に回収されていく。
  僕は他の誰でもない
  僕自身の日常を終わらせないといけない。
  日常を終わらせるために、
  家を出ていかなければならなかった」

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<関連書籍>
『家をせおって歩く かんぜん版』

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