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CH022-001
超二流の写真家 『センチメンタルな旅』から五十年を生きる荒木経惟
著者/大竹昭子 出版社/カタリココ文庫 サイズ/80ページ 15*10.5cm 発行(年月)/2021年5月
販売価格 ¥ 990(本体 ¥900)
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副題に「『センチメンタルな旅』から五十年を生きる荒木経惟」とあるように、荒木経惟の写真の神髄を『センチメンタルな旅』から説きおこしていくものです。 著者・大竹昭子がこの原稿を執筆したきっかけは、二〇一六年にパリのギメ美術館でおこなわれた「ARAKI 」展を見たことでした。『センチメンタルな旅』から現在までをたどっていくと、最後の部屋で大きな仏像に出会うという意表を突くような構成で、荒木の作品に仏教的な死生観が流れていることを意識させられました。このギメ展は、同時多発テロの影響でパリの美術館の入場者が軒並み減っていた時期にもかかわらず、大きな話題になりました。生と死が一続きのものとしてとらえられていることに、若い人々が共感し、SNSを通じて広まっていったのです。 タイトルの「超二流」という言葉は、かつて著者が荒木におこなったインタビューのなかで、彼が自分自身について述べたものです。芸術は自己表現だが、写真表現は相手を写しだすものであり「二流」だ、という意味ですが、その考えがはじめて形にされたのは、妻陽子との新婚旅行の道行きを写した『センチメンタルな旅』でした。 2021年は、戦後写真のもっとも大きな成果のひとつであるこの私家版写真集の刊行から、五十年目に当たります。本書では、パリのギメ美術館の展示をたどりつつ、荒木の写真の生命賛歌の原点を『センチメンタルな旅』に求め、ドキュメントと評論を行き来する著者独自のスタイルで展開いたします。巻末には、片目の視力を失しながらも、日々、写真を撮り続けている荒木の現在をインタビューでお伝えします。 - - - - - - - - - - - - - - - - <関連書籍> 『五感巡礼』 『絵のうら側に言葉の糸をとおす』 『スナップショットは日記か?』 『室内室外 しつないしつがい』 『噓がつけない人』
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